第二種電気工事士の次に取るべき資格は?上位資格マップと自分に合った選び方を現役エンジニアが解説

ヘルメットを被った男性エンジニアが、第二種電気工事士を起点としたスキルツリー(上位資格マップ)を見つめている。ツリーは電験三種やシーケンス制御技能士などに分岐しており、背景には上昇矢印と工場のシルエットが描かれている。記事タイトル「第二種電気工事士の次に取るべき資格は?上位資格マップ【完全版】」が大きく配置されている。

こんにちは。三刀流エンジニアです。

生産技術エンジニアとして20年以上、製造業の現場で働きながら、機械・電気・シーケンス制御の3領域にまたがる複数の資格を取得してきました。

第二種電気工事士の免状が手元に届いた。転職の準備も始めた。そして次に頭に浮かぶのが、こんな疑問ではないでしょうか。

  • 「次はどの資格を狙えばいいのか?」
  • 「電験三種とシーケンス制御、どっちが先?」
  • 「自分のキャリアに合った資格の選び方がわからない」

資格の選択を間違えると、時間とお金を大きく無駄にします。この記事では、第二種電気工事士の上位資格の全体像と、自分の目的に合った選び方を整理します

「どれを取るか迷っている」という方は、この記事を読んだあとに答えが見えるはずです。

目次

第二種電気工事士の「上」にある資格の全体像

画面中央で左右に分かれた比較イラスト。左側は「電気系」で、電気主任技術者が高圧受電設備を点検している。右側は「製造業・工場系」で、シーケンス制御エンジニアがPLCのデバッグをしている。どちらもヘルメットとネイビーの作業服を着用した同一人物。メカトロラボのロゴ入り。


まず、選択肢となる資格を一覧で把握しましょう。大きく分けると、「電気系」と「製造業・工場系」の2つの方向性があります。

電気系の上位資格

  • 認定電気工事従事者:第二種電気工事士では対応できない「自家用電気工作物の低圧部分」の工事が可能になる。講習のみで取得できるため、電気工事の仕事の幅をすぐに広げたい方向け
  • 第一種電気工事士:第二種が「一般用電気工作物」のみ対応なのに対し、第一種は「自家用電気工作物」まで対応範囲が広がる。電気工事のプロとして本格的に働く方の目標資格
  • 電験三種(第三種電気主任技術者):電気設備の「工事をする資格」ではなく「監督・管理をする資格」。難易度は大きく上がるが、転職市場での評価は別格。工場・ビル管理・電力系など活躍の場が広い。

製造業・工場系の上位資格

  • シーケンス制御技能士(2級・1級):PLCを使ったシーケンス制御の設計・保全スキルを証明する国家資格。工場の自動化が進む中で、需要が高まっている分野
  • 機械保全技能士(2級・1級)機械系設備の保全スキルを証明する国家資格。電気×機械の両方を持つことで、設備保全のオールラウンダーとして評価される。
三刀流エンジニア

私はこれら5種類のうち、電験三種・シーケンス制御技能士・機械保全技能士の3つを取得しています。どれを選ぶかは「何のために取るか」によって変わります。目的なき資格取得は、時間の無駄になりかねません。

上位資格の難易度・市場価値・取得期間を比較

5つの資格を同じ軸で比較します。資格選びの参考にしてください。

スクロールできます
資格名難易度転職市場での評価取得までの目安主な活用場面
認定電気工事従事者★☆☆☆☆1日(講習のみ)自家用電気工作物の低圧工事
第一種電気工事士★★★☆☆6ヶ月〜1年電気工事業・ビル管理
電験三種★★★★★◎◎1〜3年電気主任技術者・工場管理・転職
シーケンス制御技能士★★★☆☆6ヶ月〜1年工場自動化・設備保全・生産技術
機械保全技能士★★☆☆☆3〜6ヶ月機械設備の保全・製造業全般

難易度・取得期間はあくまで目安です。個人の経験・知識ベースによって大きく変わります。

「目的」で選び方が変わる【3パターン別おすすめ資格】

資格選びに正解はありません。ただし、目的が明確であれば、最短ルートは決まります。自分がどのパターンに近いか確認してみてください。

パターンA:今の会社でキャリアアップしたい工場従事者

おすすめ:シーケンス制御技能士 または 機械保全技能士

転職ではなく、今の職場で評価を上げたい・部署異動したいという方には、現場での即戦力化につながる資格が最適です。

工場の設備保全・生産技術部門では、電気に加えてシーケンス制御や機械保全のスキルを持つ人材が不足しています。社内での昇給・昇格、部署異動の際に「資格という客観的な証明」が効きます。

  • 設備保全・電気担当 → シーケンス制御技能士が直結しやすい
  • 機械系・保全全般 → 機械保全技能士でベースを固める

パターンB-1:転職で確実に・大きく年収を上げたい方

ヘルメットとネイビー作業服のエンジニアが、背中に「電験三種」「シーケンス制御技能士」「機械保全技能士」の3本の光る資格剣を装備し、自信に満ちた表情で「今の工場の壁」と書かれた深い谷を飛び越えている。谷の向こう側には「新しいフィールド・高待遇企業」と書かれた明るいビル群が広がり、巨大な上昇矢印が輝いている。メカトロラボのロゴ入り。

おすすめ:電験三種

転職市場での評価が最も高いのは、間違いなく電験三種です。私自身の転職経験でも、採用担当者の反応が最も変わった資格がこれでした。

難易度は高く、取得まで1〜3年かかる可能性がありますが、それだけのリターンがある資格です。工場・ビル管理・電力系など活躍の場が広く、資格手当が月1〜2万円つく企業も少なくありません。

電験三種を取得することで、電工二種だけでは届かなかった求人・年収帯にアクセスできるようになります。転職市場での評価が別格に上がるため、年収アップの「天井」が大きく引き上げられますキャリアの上限を引き上げたい方には、最優先で取り組む価値がある資格です。

パターンB-2:製造業・工場特化で年収を上げたい方

おすすめ:シーケンス制御技能士

工場の自動化・省力化が急速に進む中、PLCを扱えるシーケンス制御エンジニアの需要は年々高まっています電工二種×シーケンス制御の掛け合わせは、製造業の転職市場において即戦力として評価される組み合わせです。

電験三種より取得期間が短く、製造業・工場系の職場に特化したキャリアアップを目指す方には、現実的かつ効果的な選択肢です。

パターンC:電気工事を本業にしたい方

おすすめ:第一種電気工事士 または 認定電気工事従事者

資格の学習を通じて「電気工事の仕事そのものをやってみたい」と思い始めた方は、電気工事系の上位資格が直結します。

まずは講習1日で取得できる認定電気工事従事者で業務範囲を広げ、その後第一種電気工事士を目指すのが現実的なルートです。

ただし、メカトロラボでは主に製造業・工場系のキャリアに特化した情報を発信しているため、このパターンについては詳細な情報を別途公式サイト等でご確認ください。

三刀流エンジニアが実際に資格を取った順番と理由

三刀流エンジニアが「第二種電気工事士(スタート)」から始まり、「機械保全技能士(土台の証明)」「電験三種(電気の神髄へ)」を経て、「シーケンス制御技能士(三刀流の完成)」へと至る4段階の進化プロセスを描いたイラスト。段階を追うごとにエンジニアが装備する光る資格剣が増え、背景の上昇矢印と共に年収とスキルが成長していく軌跡を表現している。メカトロラボのロゴ入り。

私の実際の取得順は、以下の通りです。

参考として紹介しますが、これが「正解の順番」ではありません。あくまで私自身のキャリアの文脈の中での選択です。

STEP
第二種電気工事士(スタート)

もともと機構設計者としてキャリアをスタートし、機械設計の領域でキャリアを積んできました。ただあるとき、「電気の知識も加わることで、設備全体をもっと深く見渡せるエンジニアになれる」と気づいたのが取得したきっかけです。

機構設計者としての強みを土台に、そこへ電気の知識を積み上げる。「電気もわかる機械屋」になるための最初の一歩として取得したのが、第二種電気工事士でした

STEP
機械保全技能士(土台の証明)

電工二種を取得したあと、気づいたことがありました。機構設計者としての実力はあるつもりでも、それを客観的に証明するものが何もない。

3次元CAD利用技術者の資格は持っていましたが、保全・設備全般のスキルを示す資格が欲しいと感じました。「機械のプロフェッショナルである」ことを公的に証明するために取得したのが機械保全技能士です。

STEP
電験三種(電気の神髄へ)

電工二種を取得したものの、「本当に電気を理解できているのか」という疑問が残っていました。もっと深く勉強したい。でも、目標がないと継続できない。

そこで選んだのが、業界最難関と言われる電験三種でした。「この資格を目指せば、電気の本質が理解できる」という確信と、「社内で頭ひとつ抜け出たい」という思いが重なりました。

取得したとき、自分の電気への理解が根本から変わったと感じました。この資格なくして、今の三刀流エンジニアはありません。

STEP
シーケンス制御技能士(三刀流の完成)

このころには、機械も電気も自信を持って語れる状態になっていました。ただ、もう一つの柱であるシーケンス制御(PLC・プログラム)については、スキルはあっても証明するものがなかった。

三刀流エンジニアとして「機械×電気×ソフト」の3領域すべてを公的に証明するために取得したのが、シーケンス制御技能士です。

三刀流エンジニア

振り返ると、私の資格取得はすべて「今の自分に何が足りないか」という問いへの答えでした。「なんとなく有利そうだから」ではなく、「この資格を取ることで、自分のここが変わる」という明確な理由があった。資格選びは、自分のキャリアの設計図を描くことと同じです。

迷ったらどれから始めるか【結論】

「どれを取ればいいかまだ迷っている」という方のために、シンプルに答えます

転職で年収の「天井」を引き上げたいなら

→ 電験三種から始めてください。

時間はかかりますが、転職市場でのリターンが最も大きい資格です。今すぐ始めれば、1〜2年後の転職活動で確実に武器になります。

製造業・工場特化で転職年収を上げたいなら

→ シーケンス制御技能士から始めてください。

工場の自動化需要が高まる中、電工二種×シーケンス制御の掛け合わせは転職市場で即戦力評価されます。電験三種より取得期間が短く、製造業に軸足を置いたキャリアに直結します。

今の工場・職場でキャリアアップが目標なら

自分の職種に近い方から始めてください

  • 電気・制御系の仕事が中心 → シーケンス制御技能士
  • 機械・設備保全が中心 → 機械保全技能士
電気工事の仕事を本業にしたいなら

→ 認定電気工事従事者から始めてください。

講習1日で取得でき、すぐに業務範囲が広がります。その後、第一種電気工事士を目指しましょう。

まとめ:資格は「目的」から選ぶ

  • 第二種電気工事士の上位資格は「電気系」と「製造業・工場系」の2方向がある
  • 転職で年収の天井を引き上げるなら 電験三種 が最優先
  • 製造業・工場特化で転職年収を上げるなら シーケンス制御技能士
  • 工場内でのキャリアアップなら シーケンス制御技能士・機械保全技能士
  • 電気工事を本業にするなら 認定電気工事従事者→第一種電気工事士
  • 資格は「なんとなく有利そう」ではなく、「この資格でこう変わる」という目的から選ぶのが正解

メカトロラボでは、「第二種電気工事士×次の資格」を掛け合わせることで、キャリアと市場価値がどう変わるかを実体験ベースで解説しています。自分の目標に合った記事へ進んでください。

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