第二種電気工事士は女性・主婦でも取れる?メリットと向いている人を解説

エプロン姿で笑顔の主婦がペンチと電線を持ち、キッチンでDIYを楽しむ様子。第二種電気工事士の資格取得をイメージした写真。

👤 この記事を書いた人:三刀流エンジニア
こんにちは、三刀流エンジニアです。製造業の工場で生産設備設計に20年以上携わり、第二種電気工事士・第三種電気主任技術者などの資格を保有しています。このサイトでは、現場で得た実務経験をもとに、資格取得やキャリア設計に役立つ情報を発信しています。

「電気工事士って、男性向けの資格じゃないの?」

「理系じゃないと無理そう…」

「現場仕事は体力的にキツそう…」

そんなふうに感じて、受験をためらっている女性・主婦の方は多いと思います。

結論から言います。第二種電気工事士は、女性・主婦でも十分に合格できる資格ですそして、取得後の使い道は「現場で働く」だけではありません。

この記事では、現役の設備エンジニアとして20年以上工場の電気設備に携わってきた筆者が、試験の構造・メリット・向いている人・働き方まで、現場目線でまとめました。

三刀流エンジニアが定義する「機械・電気・ソフト(PLC)」の融合概念図。

目次

女性でも本当に合格できる?【試験の構造から考える】

「合格できる」と言葉で言うだけでは説得力がありません。なぜ合格できるのか、試験の構造から説明します

筆記試験は「暗記」が主役

第二種電気工事士の筆記試験は、全50問・四肢択一式です。合格ラインは60点(30問正解)。満点を狙う必要はありません

出題内容の大部分は、電気の基礎知識・配線図の読み方・法令の暗記です。計算問題は一部出題されますが、計算問題をすべて捨てても合格ラインに届く設計になっています。つまり、文系・理系を問わず、コツコツと暗記が得意な方に有利な試験です。

技能試験は「パターン練習」で攻略できる

技能試験は、事前に公表される13の候補問題の中から1問が出題されます。つまり、全13パターンを練習しておけば、本番で初見の問題に直面することはありません

試験時間は40分。慣れれば20〜25分で完成できるようになります。反復練習の効果が直結する試験です。

手先の器用さは「有利」に働く

電線の被覆を剥く・端子を圧着する・ケーブルを曲げて整形するといった作業は、細かい手先の動きを要求します。設備エンジニアとして多くの作業者を見てきた経験から言うと、丁寧さと器用さは男女の差よりも個人差のほうが大きいです。手先が器用な方なら、技能試験は十分に戦えます

女性受験者の割合は近年増加傾向にあり、業界でも女性の力を求める動きが広がっています。試験に性別による有利・不利はほぼありません


主婦が第二種電気工事士を取る5つのメリット

資格取得には時間とお金がかかります。それに見合うリターンがあるかどうか、主婦・女性の視点で具体的に考えてみましょう。

① 業者費用が節約できる

コンセントの増設・スイッチの交換・照明器具の取り付け。これらを電気工事業者に依頼すると、工賃だけで数千円〜2万円前後かかることは珍しくありません。

第二種電気工事士の資格があれば、これらの工事を自分で合法的に行えます。受験料・テキスト代・工具代を合わせても3〜4万円程度。一度の施工で元が取れる計算です。

② 「やってはいけない工事」が分かる

これは見落とされがちですが、非常に重要なポイントです。家庭内の電気配線工事には、資格なしで行うと電気工事士法違反になる作業が存在します。

「コンセントを自分で交換した」「配線を少し触っただけ」という行為が、場合によっては違法になります。資格を持つことで、「どこまで自分でやって、どこから業者を呼ぶか」の正確な判断軸が身につきます。

③ DIYの幅が大きく広がる

インテリアが好きな方、リフォームに興味がある方にとって、この資格は大きな武器になります。

  • 照明器具の取り付け・交換
  • コンセントの増設・移設
  • スイッチの交換
  • アンティーク照明のリメイク・取り付け

これらがすべて、資格があれば自分の手で実現できます。「好きなインテリアを、自分で完成させる」という体験は、DIY好きにとって大きな魅力です。

④ 家庭の電気安全を守れる

掃除中に気づく「コンセントの焦げ跡」、気がつくと増えている「タコ足配線」。電気の知識があれば、これらのリスクを正しく評価できます

「なんとなく危なそう」という感覚を、「これは業者に相談すべき案件だ」という具体的な行動に変えられる。家族の安全を守るための判断力が身につきます

⑤ パート・副業・キャリアチェンジへの入口になる

「いきなり現場で働く」必要はありません。この資格は、働き方を段階的に広げるための入口です。後半でキャリアの具体的なルートをご紹介します。

📚 【関連記事】第二種電気工事士おすすめ参考書5選はこちら


女性が心配しがちな疑問に答えます


受験を検討している女性からよく挙がる疑問に、現場エンジニアの視点で正直にお答えします。

Q1. 力仕事はどのくらいありますか?

技能試験の範囲では、ほとんどありません。

試験で扱うのはVVFケーブル(直径1.6〜2.0mm程度の細い電線)です。これを曲げたり、被覆を剥いたりする作業が中心で、重いものを持ち運ぶ必要はありません。実際の電気工事現場では体力を使う場面もありますが、試験はそれとは別物です。

20年以上、工場の電気設備に関わってきた経験から言うと、現場作業の「きつさ」は工具と段取りで大きくカバーできます。試験においては特にそれが当てはまります。

Q2. ネイルをしていても技能試験は受けられますか?

受けられますが、長いネイルは作業効率を下げる可能性があります。

圧着端子の取り付けや、ランプレセプタクルへのネジ止め作業では、指先の感覚と細かいコントロールが必要です。試験当日は短めにしておくか、ジェルネイルなど剥がれにくいタイプにしておくと安心です。

Q3. 握力が弱くても電線を剥けますか?

工具で解決できます。

VVFストリッパーを使えば、握力が弱くても電線の被覆を簡単かつ正確に剥くことができます。ペンチやドライバーも、近年は軽量・グリップ改善されたモデルが多く、女性の手のサイズでも扱いやすい設計になっています。

技能試験は工具の持ち込みが認められています。試験前に自分に合った工具を選び、慣れておくことが合格への近道です。

定番の工具セットとして、現場でも広く使われているHOZAN製をご紹介します。

▼ HOZAN 電気工事士技能試験 工具セット DK-28

Q4. 「男社会」の現場は怖くないですか?

試験会場については、確かに女性受験者はまだ少数です。ある女性受験者の記録によると、試験会場で女性は100人中2〜3人程度だったという声もあります。

ただし、試験は完全に個人戦です。周囲の目を気にする必要は一切ありません。むしろ、女性受験者が少ないということは、合格すれば希少価値が高いということでもあります。

Q5. 試験当日、女性が注意すべきことはありますか?

現場経験者として、いくつかお伝えします。

  • トイレは早めに:会場によっては女性トイレの数が少ないことがあります。休憩時間の最初に行動しましょう。
  • 冬の防寒:体育館や大型施設が会場になることが多く、冷えます。厚手の靴下・カイロを持参すると安心です。
  • 技能試験の服装:動きやすく、袖が邪魔にならない服装を選んでください。作業中に袖口が引っかかると時間をロスします。

こんな女性・主婦に向いている


すべての人に向いている資格ではありません。以下に当てはまる方には、特におすすめできます。

  • 手先が器用で、細かい作業が苦にならない
  • 家のDIYやインテリアに興味がある
  • 育休・産休中に何か資格を取りたいと考えている
  • 家計の節約や、家族の安全に関心が高い
  • パートより条件の良い仕事・副業の選択肢を広げたい
  • 文系・未経験だが、コツコツ取り組める

逆に、「現場でバリバリ働く」イメージがなくても大丈夫です。家庭内での活用だけでも、取得する価値は十分にあります


資格取得後の働き方イメージ


取ったあと、どんな仕事ができるの?」という疑問に答えます。段階的なルートがあるので、無理に飛び込む必要はありません。

ルート①:パート・アルバイトから始める

ビルのメンテナンス会社・設備管理会社では、資格保有者のパート採用需要があります。資格手当がつくケースも多く、一般的なパートより時給が高くなりやすいのが特徴です。まずはここから始めて、実務に慣れるのが現実的なルートです。

ルート②:女性が活躍しやすい職場を選ぶ

体力的な負担が少なく、女性が定着しやすい職場があります。

  • ビルメンテナンス(ビルメン):設備の点検・管理が中心。力仕事は少ない。
  • マンション管理:共用部の電気設備管理。生活リズムに合わせやすい。
  • 工場保全:設備の維持管理。FA・電気の知識が活かせる職場。

ルート③:「女性の職人」需要に応える

一人暮らしの女性や高齢者世帯など、個人宅での作業において「女性の作業員にきてほしい」という要望が高まっています。女性施主からの信頼を得やすいのは、女性電気工事士ならではの強みです。リフォームや内装工事の分野で、この需要は今後も続くと見られています。

ルート④:副業・小規模ビジネス

照明器具の取り付け代行、知人紹介ベースの小規模工事請負など、本業の傍らで小さく始めることも可能です。いきなり独立する必要はなく、まず「信頼できる人の依頼を受ける」ところから始めるのが現実的です。


技能試験に必要な練習材料について


技能試験の合格には、実際に手を動かして練習することが不可欠です。候補問題は全13問ありますが、材料を自分でそろえようとすると種類が多く、揃えるだけで手間がかかります。

練習用の材料セットを利用すると、必要な電線・器具がまとめて揃うため、すぐに練習を始められます。

▼ 第二種電工試験練習用 2回セット DK-52


まとめ


第二種電気工事士は、女性・主婦にとって「取りやすく、使いやすい」資格です。

まとめ
  • 筆記試験は暗記中心、計算問題は捨てても合格できる
  • 技能試験はパターン練習で攻略できる
  • 手先の器用さは有利に働く
  • 取得後の使い道は「現場勤務」だけでなく、家庭内活用・副業・パートなど多様


「難しそう」「自分には無理」というイメージは、試験の構造を知ると大きく変わります。育児・家事との両立を前提にした具体的な勉強法・スケジュールは、以下の記事で詳しく解説しています。

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