【プロが断言】第二種電気工事士 技能試験の練習は現場で役立つ?設計・保全の現場視点

薄暗い制御盤内でヘッドライトを使い、精密な配線作業を行う熟練エンジニアの手元。第二種電気工事士の技能試験で学ぶ技術が、実際の設計・保守現場でどう役立つかを解説。

こんにちは。三刀流エンジニアです。

製造業の現場で20年以上、生産設備の設計・電気配線・PLC制御に携わってきたFA(ファクトリーオートメーション)エンジニアです。
第二種電気工事士・第三種電気主任技術者(電験三種)を保有しており、工場の現場と資格の両方を熟知した立場からお伝えしています。

「技能試験の練習って、資格を取ること以外に意味があるの?」
この記事は、そんな疑問を持つ方に向けて書きました。

結論を先に言います。
技能試験の練習で身につく技術は、現場で確実に役立ちます
20年間エンジニアとして働いてきた経験から、具体的にお伝えします。

三刀流エンジニアが定義する「機械・電気・ソフト(PLC)」の融合概念図。
目次

「技能試験の練習って意味あるの?」という疑問に答える

工場で働くエンジニアや設備保全の担当者の中には、
「どうせ試験用の練習でしょ?現場とは違う」と思っている方もいるかもしれません。

私も受験前はそう感じていた部分がありました。
しかし実際に受験して練習を重ね、合格後も現場で作業を続けるうちに、「あの練習は本当に役にたった」と確信するようになりました。

具体的に何が役立つのか、3つの視点でお伝えします。

①「被覆を傷つけない」技術は現場の安全に直結する


技能試験の練習で最初に叩き込まれるのが、電線の被覆(絶縁皮膜)を傷つけずに剥く技術です。

試験では芯線の傷が採点ポイントになります。
そのため受験者は自然と、「丁寧に、確実に被覆を剥く」感覚を練習の中で体得することになります。

なぜ現場で重要なのか

制御盤の配線作業では、電線の被覆や芯線にキズをつけることは絶対に避けなければなりません。

被覆のキズは、短絡(ショート)や地絡(漏電)の原因になります。
最悪の場合、設備の停止・火災・感電事故につながるリスクがあります。
現場では「見た目が多少悪くても電気は通る」という考え方は通用しません。
安全を担保するためにも、丁寧な配線技術は必須のスキルです。

技能試験の練習を通じてこの感覚を体で覚えることは、現場に出た瞬間から役立つ実践的なトレーニングになっています。

②「配線の取り回し感覚」は制御盤設計で活きる


技能試験の練習を重ねると、ケーブルの取り回し方・曲げ方・長さの見当が身についてきます。

「このくらいの距離なら何mmの余裕を持たせればいい」
「このルートで配線すると引き回しがスッキリする」
といった空間的な感覚は、繰り返し手を動かすことでしか習得できません

制御盤設計・配線作業への応用

工場の制御盤は、限られたスペースに多数のケーブルを整然と収める設計が求められます。
配線の取り回し感覚がある設計者とない設計者では、完成した盤の品質に明らかな差が出ます

私自身、技能試験の練習を通じて手を動かす回数が増えたことで、
「この配線はこう曲げたほうがスッキリする」という判断が直感的にできるようになったと感じています。

設備保全の担当者にとっても、現場の電気配線がどのように組まれているかを理解する力は、トラブル発生時の原因特定スピードに直結します。

③練習で使った材料は、合格後に自宅DIYで再利用できる


少し実用的な話をします。

技能試験の練習で使ったスイッチ・コンセント・ケーブルは、試験後も捨てずに再利用できます。
第二種電気工事士の資格を持っていれば、一般住宅の電気配線工事を自分で行うことが法的に認められています

私が実際にやった自宅DIY

私は合格後、練習で使った材料を活用して次のような作業を自分でやりました。

  • コンセントの増設(作業スペースが足りなかった部屋に追加)
  • スイッチの交換・追加(使い勝手の悪い場所のスイッチを移設)

業者に頼めば数万円かかるような工事が、練習材料と習得した技術で自分でできてしまいます。
家族にも一目置かれます(笑)。

「練習材料代がムダになるかも」という心配は不要です。
材料も技術も、合格後にしっかり活かせます

工場エンジニアにとっての第二種電気工事士の価値


ここからは、工場エンジニアや設備保全の担当者に向けて、
なぜ第二種電気工事士を取るべきかという観点でお伝えします。

電気の「基礎的な動き」を体で理解できる

制御盤の設計や保全を担当していても、電線がどうつながって、どう動くのか」を実際に手を動かして理解している人は意外と少ないです。

技能試験の練習では、スイッチ・コンセント・照明器具の配線を実際に組み立てます。
どの電線がどこにつながれば回路が完成するか、を体感的に学べるのが技能試験の大きな価値です。

これは、シーケンス制御やPLC設計を学ぶ際の土台となる電気的な直感力にもつながります。

資格が「説得力」になる場面がある

工場での仕事は、電気系の業者・電気担当者と連携する場面が多くあります。
そのとき、第二種電気工事士の資格を持っていると、専門的な会話がしやすくなります。

「あの人は電気のことがわかっている」という信頼感は、
現場での仕事の進めやすさに、じわじわと効いてきます。

よくある疑問【Q&A】

技能試験の練習内容は、現場の作業とどのくらい違う?

使う工具・材料は現場と同じです。作業規模が小さいだけです。

技能試験で使うVVFケーブル・スイッチ・コンセント・リングスリーブは、実際の住宅・工場で使われているものと同一の規格です。
「試験専用の特殊な材料」ではなく、本物の材料で練習しています
試験で身につけた感覚は、そのまま現場に持ち込めます。

設備保全の担当者でも技能試験の練習は役立つ?

役立ちます。とくに「電気トラブルの原因を見つける力」が上がります

保全担当者は、配線の断線・接触不良・誤配線などのトラブルに対応する機会が多くあります。
技能試験の練習を通じて「正しい配線がどういう状態か」を知っていると、異常を見つけるのが早くなります。

合格後、練習材料はどう処分すればいい?

捨てずにDIYに活用するのがおすすめです。

第二種電気工事士の資格があれば、自宅の電気配線工事に再利用できます。
コンセント増設・スイッチ交換など、業者に頼めば数万円かかる工事を自分でできるようになります

まとめ:技能試験の練習は「資格取得」以上の価値がある


改めて整理します。

  • 被覆を傷つけない技術……現場の安全確保・トラブル防止に直結する
  • 配線の取り回し感覚……制御盤設計・保全作業のクオリティを上げる
  • 練習材料の再利用……合格後の自宅DIYで活用できる
  • 電気の基礎的な動きへの理解……シーケンス制御・PLC学習の土台になる

「試験に合格するため」だけではなく、現場で使える技術を身につけるために練習するという視点を持つと、毎回の練習の質が変わります。

この記事が、受験へのモチベーション維持の参考になれば嬉しいです。

練習をしっかり積むためには、まず工具と材料を揃えることが第一歩です。

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